トキポナ

概要

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歴史

トキポナはカナダの言語学者・ソニャ・ラング氏によって作られた人工言語である。

2001年、鬱病で悩んでいたラング氏は、考えをシンプルにするためにトキポナを作り始めた。同年、トキポナのα版がインターネットに投稿され、すぐに注目を集め始めた。初期の活動は主にYahoo!グループで行われた。グループのメンバーは英語・トキポナ・エスペラント語で会話し、トキポナについて話し合ったりした。最盛期には、メンバーが500人を超えたという。

2014年、ラング氏はトキポナについての最初の本であるToki Pona: The Language of Good(pu)を出版した。2016年にはフランス語版も出版された。2021年には、2つ目の本であるToki Pona Dictionary(ku)も発表された。

2022年1月には、ISO 639-3コードの申請も認められた。

2024年には、三冊目の本であるThe Wonderful Wizard of Oz (Toki Pona edition)(su nanpa wan)を発表した。今までの本と違い、トキポナについての本ではなく、トキポナで書かれた本である。

音韻論

子音

両唇音 舌頂音 舌背音
鼻音 m n
破裂音 p t k
摩擦音 s
接近音 w l j

トキポナは、一般的な自然言語と比べて、/l/の使用頻度が高く、/t/の使用頻度が低いのが特徴的である。

母音

前舌母音 後舌母音
狭母音 i u
中央母音 e o
広母音 a

トキポナの単語では、最初の音節は(C)V(N)で、それ以降の音節はCV(N)である。Nは日本語の「ん」とほぼ同じで、鼻音が次の子音と同化される。また、音節/wu,wo,ji,ti/は禁止され、また鼻音の連続も禁止されている。

文字

トキポナは、ラテン文字(sitelen Lasina)で書かれることも多いが、独自の文字も持っている。sitelen ponaは、トキポナ独自の文字の中では最も普及しており、ラング氏が作った象形文字である。sitelen sitelen(sitelen suwiとも)という、ジョナサン・ゲーブルが作った文字もある。

文法

トキポナは、SVO言語である。liが述語を指示し、eが直接目的語を指示する。

主語 li 述語 e 直接目的語

修飾語は被修飾語の後につく。

語彙

トキポナは単語が120~200単語程度であり、この事実がこの言語最大の特徴である。ほとんどの単語は、文中の位置により名詞・動詞・修飾詞等と意味を変える。複雑な概念を表すときは、単語を組み合わせるのが一般的である。

例 jan pona (直訳 良い人) 友達

ほとんどの語彙は従来の自然言語、もしくはエスペラント語から来ている。以下に日本語から来た語彙の例を挙げる。

・moku -(もぐもぐ)
・monsuta -(モンスター)
・puwa等のnimi sin

外部リンク

トキポナ公式サイト
ぽなぽなジャパン ミニマル言語